台湾からやって来たKくん その2
で、再会したのはいいけど、
K君ってこんな顔だったっけ??
ゲイバーの暗闇で見るのと明るい外で見るのとでは
こんなにも違うなんて!!!
あのー、ワタシもう帰ってもいいですか?
と思いつつも、
美しいだけじゃなく、人一倍こころが優しいワタシ。
しょうがないから飲みに行ったわよ、2丁目に。
新宿2丁目には外国人が集まるバーが何軒もあって、
その中の1つである「dragon」とかいうバーへ。
ここって割とオープンエアーな感じの広いお店で、
その日も、お客さんのほとんどが外国人。
いざとなったら誰かに通訳頼めるかしら?なーんて。
中へ入り、ドリンクを注文し会話を始めたのはいいけど、
案の定、会話がぜんぜん成立しないのね。
だって、何を言ってるのかお互いに聞き取れないんだもん。
でも、こんなこともあろうかと、
中国語トラベル会話本と、筆記用具を持ってきてるのよ!!
んで、さっそく中国語の本をめくってみたのはいいけど、
店内が暗くてよく見えない。
てゆうか、ほんとに旅行向けの会話ばかりで、
「○○ホテルはどこですか?」とか言って勘違いされたらアレだし、
やっだ、この本使えない!!
続いて、筆記用具を取り出すワタシ。
さすがにこの作戦は有効みたいで、お互いに筆談なら
相手の言いたいことがわかるし、会話が成立するのね。
つか、さっき聞きたかったことって
「この中にタイプの人いますか?僕のことタイプですか?」だって。
さすがに「ABSOLUTELY NO!!」とか書いたら
コロナビールの瓶で殴られそうだったので、「SECRET!!」とアンサー。
美人に謎は付きものなのよ?あは☆
その筆談の中で、マツキヨの袋を指差し、何を買ったのか尋ねると、
「コンドームを買いました」と、K君。
へー、そうなんだー。てか、袋から出さなくていいから。
周りの人が見てるじゃない!!超KY!!
そんな感じで、筆談とはいえ会話も弾んだし、
もうそろそろ帰ってもいいかな?ってことで、
その旨を伝えると、もう1軒だけ付き合ってほしいとのこと。
えー、困る。明日早いし、もう帰って寝たいのに。
筆談で「そろそろ終電だから帰ります」と伝え(まだ22時だったけど)
お店を出て、近くの交差点でお別れをすることに。
てか、その交差点まで行く間に、
K君てば何やら話しかけてきたんだけど、
歩きながらだから筆談できないし、
もうなんだか面倒になって、適当に返事していたのね。
すると!!!
突然、交差点の辺りでタクシーを止めるK君。
え?これは何事!?
終電がなくなったと思ってタクシーを拾ってくれたのかしら?
ま、いいわ。なんだかすごく気疲れしたし、タクシーで帰ります。
じゃあまたね、K君。いつか偶然出会いましょう。
なーんて思っていると、K君ってばタクシーに乗り込んでくるの。
きやだ、ありえない!!
とっさに、手にしていた中国語会話本の
「旅のトラブル編」を参照し、「ジューミンア!(助けて!!)」
と叫んでみるも、ここは日本。
運転手さん、不思議顔だし。ワタシ、街角ピエロ。
こうなったら強行突破しかない。
反対側のドアを自力で開け、後ろから車が来ないことを確認して
2丁目の裏路地に逃げ込むワタシ。
何者かが追ってくる気配がしたけど、
うしろを振り返らずに、全力で走って逃げきったわ。
ワタシ、この辺の土地勘だけはあるの。
昔2丁目で、ケイドロをして遊んだことがあるからね☆
さすがにもう大丈夫だろうってとこまで来たので、呼吸を整えて、
オカマが絶対に通らない歌舞伎町経由のルートで
新宿駅までたどりつくことに成功。
ワタシ、この安全な日本でなにやってるのかしら。
てゆうか、ほんとに終電ヤバいし。
さっきからブルブルしてる携帯はシカトして、
中野方面の電車になんとか間に合ったわ!!!
うーん、意思の疎通って難しいですネ。
きゃは☆