できるオキャマはお弁当を作る?
今までずーっと社員食堂を利用していたワタシだけど、
最近、自宅で料理を始めたこともあり、
オキャマ特性?特製?弁当を作ってみることにしたの。
ま、ただ単に、
夕食の残り物を詰めたお弁当なんだけどさ。
でも、ワタシが作る初めてのお弁当。
すごいよ。
食べたい人が居たら10万円で譲ってあげてもいいくらい。
てゆーか、
この壮大なプロジェクトはすでに1ヶ月前から準備されていて、
事前に、100円ショップで、
お弁当箱と、それを入れる袋を購入していたの。
ほら、すぐ飽きちゃったらもったいないし、
最初は100円ショップので十分じゃない?
お弁当箱は水色で、ひこうきの絵柄が入ったデザイン。
100円にしては存外カワイイ感じ☆
ワタシと比較すると遜色しちゃうけどサ。
あは☆
んで、
どうして1ヶ月もそのままにしていたかと言えば、
理由はただ1つ。
荷物が重たくなるから。
ワタシのタイトなバディは、
化粧用のバニティポーチを持つ程度にしか作られていないし、
そんな、お弁当箱が入る大きさのバッグなんて持って歩いたら、
肩が外れちゃうっ。
と言いつつも、
ジム用の大きなスポーツバッグにお弁当箱を忍ばせて、
ついに、本日、
お弁当を持ってきちゃいました。たはっ♪
ワタシ、
自分のデスクでお弁当を食べようとしていたんだけど、
普段、社員食堂でしか食べないワタシが、
お弁当を広げてるなんて珍しいと思ったのか、
とある女子社員が近寄ってきたの。
この子は、いつもお弁当を持参してくる娘さんで、
たまーに料理の相談に乗ってもらってる、料理好きな弁当娘。
ワタシ、料理の”さしすせそ”とか、
この子に教わったんだったわ。
”さ”が砂糖、”し”が塩、”す”が酢、”せ”が……何?
って、みんな知ってるからわざわざ書かなくたっていいよね?
いや、ちゃんと知ってるよ。
ぜんぶ知ってるんだからっ!!
ということで、その弁当娘ってば、
ワタシに近づいてきて、こう言いました。
「あ、カワイーー!」
知ってる。よく言われるし。
あなた、今さらそんなわかりきったことを?
と思っていたら、
「お弁当箱がカワイー!」
と、わざわざ言い直す、弁当娘。
自分の教え子がどんなお弁当を作ってきたのか、
相当興味あるらしく、
ワタシがフタを開けるまで動かない雰囲気。
なんとなく普段の食生活を覗かれる気がして、
イヤだったんだけど、
しょうがない。
弁当娘の強い視線を感じつつも、
恐る恐る、お弁当箱のフタを開けることに。
どうしよう。
また”カワイー”とか言いふらされちゃったら。
あはは☆
なーんて思っていたら。
「……。」
無言の弁当娘。
この女リアクション薄っ!!
前からヒトコト言ってあげようと思っていたけど、
おめーの顔は能面みたいなんだよ。
もっと笑えっ!
いや、やっぱキモそうだから笑うなっ!
とか考えていたら、
「その三角コーナーの中みたいなモノは何ですか?」
と、弁当娘。
三角コーナー?
それって、残飯とかを入れる、
あのプラスティックの物体のこと?
それって、つまり、
……そういうこと?
でも、ほら、みなさんご存知の通り、
ワタシってば、やさしさライセンス1級だから、
これは、キャベツの味噌炒めなんですよ
と、やさしく説明してあげるワタシ。
それに対して、
「じゃあ、その使い古したタワシみたいのは?」
と、もうこれ以上三角コーナーに触れてもしょうがない思ったのか、
次の話題に移る、弁当娘。
てゆうか、なぁに?なんなんなぁに?
使い古したタワシ?
それは、メンチカツ。キャベツ入りだよ?
スーパーで買ったのをアレンジして、中にキャベツを入れたの。
すごいでしょ?
褒めてもいいよ?
てゆうか、褒めろ。
と、特性キャベツ入りメンチカツの紹介をしていたら、
「どうしてそう余分なことするかなぁ」
と、弁当娘。
なんですか、
このてっぺんから言い放つ感じは?
さらに、
「この、つぶれた石鹸みたいの、まさか目玉焼き?ププ」
と、笑いを堪えながら言い放つ弁当ブス娘。
はい、そのまさかですけど、何か?
確かに、
うっかりお風呂場で踏んじゃった石鹸に見えなくもないけど、
これは、目玉焼きです。タベラレマス。
てゆうか、この女、
ワタシのデスノートに殿堂入り決定☆
ワタシも、ここまでバカにされたら、
ちょっとはオキャマの意地ってものがあるし、
ここで、とっておきの自信作を見せてあげることに。
それは、特製のおにぎり。
ご飯に岩海苔を混ぜて、
絶妙な味加減で作った、至宝の逸品。
クレオパトラも涙を流して食べたとか食べないとか。
ほれ、これで形勢逆転。
と、包みからだしたおにぎりは、
余熱で水分が流れたのか、
得たいの知れない黒い塊(カタマリ)になってるじゃん。
人間の魂(たましい)というものがもしもあるのならば、
きっとこういう形をしているのでは?
と、1つのサジェスチョンを示したくなるような、そんな一品。
とりあえず、
弁当娘がその黒い塊(カタマリ)を見る目は、
人様が食べ物を見る目じゃないのは明らか。
「私の少しわけてあげようか?」
そんな弁当娘の提案に、素直にうなずくワタシ。
彼女のお弁当は、前に見たことあるけど、
お弁当ってのは本来こうあるべきものなんだよ、
ってお手本のような、
見た目にもキレイなお弁当。
ワタシが子供なら、
こういうお弁当を食べたいと思うもの。
それに対してワタシのは、
……
友達に見られたら子供がイジメられるね。
でも、ほら、初めてのお弁当だし、
しょうがないしょうがない。
これからきっと良くなっていくから見てて。
と、ワタシが言うと、
「そうだね。これ以上ひどくなることはないよね。」
と、弁当超ドブス娘。
ワタシ、プラスティックの箸で、
女の両目を突き刺してやろうかと思いましたが、
その代わり、
例の黒い塊(カタマリ)をそっと手渡してみた。
「あきゃ」
おかしな悲鳴を上げて立ち去っていく弁当娘。
この勝負、ワタシがモラタヨ。
てか、ほんと、できるオキャマになるために、
お弁当作り、がんばります。
みんなそっと見守っててネ。
きゃは☆