ワタシってオキャマだったの!?

40代になったオキャマのイマ!を届けるブログ

あおいの恋愛相談室

 
こないだ会社帰りに新宿南口を歩いていたら
遠くの方から誰か男の人の声が聞こえたの。

 あおいちゃん!あーおーいーちゃん
って


オキャマ友達には普段、冗談で
宮崎あおいです”って言っているもの、

まさかワタシのことだろうとは思わないじゃん?

それに、この新宿の雑踏の中に
宮崎あおいちゃん本人がいるなんてことないだろうし、

頭のおかしな人もいるのねって素無視していたら、
だんだんその声が近づいてくるのね。

てか、近くで聞くと、この酒やけしたダミ声は
間違いなくオキャマの声。

え、っやだ。危険よ。

とりあえずルミネの中に逃げましょ
と思い、歩く速度を上げると

ふと肩をつかまれるワタシ。


ひぃぃ!


振り返ると、そこには、
オキャマ友達のY子が。

Y子「無視しないでよ

180センチ以上はある体で、ワタシを睨みつけるY子。

ワタシ「ちょっとあんた、この人ごみであおいちゃんとか言わないで。
みんな見てるでしょ?


ワタシも負けじとY子を睨みつける。

てか、図体のデカいY子が”あおいあおい”叫ぶ姿も異様なら
そのあおいちゃん本人がヒゲ坊主姿のワタシ、ってのも非日常の光景。

いくら新宿を歩く男の1割がゲイといえども、
そりゃ注目を浴びるわけだ。

しょうがないから、

宮崎あおいですけど、何か?

と開き直って対応してあげるワタシ。


Y子「ねぇ、これからお茶でもしない?聞いて欲しい話があるのぉ

ワタシ「すごく忙しいから、無理。
家に帰って半身浴してパックしなきゃなの。ごめんねー


ほんとは悪いともなんとも思ってないけど☆

だって、この子の話長いし、
ほとんどが悲しい恋の話ばかりなんだもん。

でも、こんなことで引き下がらないのがY子。

Y子「えー?いいでしょ、ちょっとだけ。おごるからさぁ

え?おごり?

ワタシ「あらやだ。それ早く言ってよ。いくわ、どこにする?


ということで、話もまとまったところで、
近くのカフェに入るワタシたち。

(今回は「らんぶる」じゃないわよ?)


で、何の話かしら、また男に振られた話?
と思い、Y子が話を切り出すのを待っていると、

案の定、今回も恋愛ネタ。

てゆうか、Y子ってば今好きな人がいるんだけど、
その人には彼氏がいて、

それをどうにか奪い去りたいらしい。


ワタシ「あんたさぁ、やめなよ。人のものに手だすの

Y子「だってしょうがないじゃない。
いい男には常に彼氏がいるものでしょ?


だってしょうがない?和田あきこ?

ワタシ「だったらその人が彼氏と別れるまで待ってればいいじゃん

Y子「そ、そんな。
ただ指をくわえてシーツを噛んで待ってればいいの?


ワタシ「いや、指は咥えるな。シーツも噛むな。キビイ

Y子「でも聞いて。その人とこないだ寝たんだけど、
私のこと大好きだって言ってくれたもん


ワタシ「それって、どうせエッチの最中でしょ?
そんなの真に受けてどうすんのよ


Y子「だってあの目は本物だった。あのとき初めて思ったの、
この男を私のものにしたいって


そのセリフ、前にも聞いたことあるんですけど…。


ワタシ「あのさーY子。もし仮によ、仮にだけど、その男を自分のものにできたとして、
そんな浮気から始まった恋なんて長続きしないと思わない?

Y子「浮気じゃないもん。私のは本物だもん。
てゆうか、いい?私が聞きたいのは、
どうやったら彼を私のものにできるかってこと


ここで、大きくため息をつくY子。

Y子「こうなったら、のだめ(のだめカンタービレ)みたいに死んじゃえ委員会を作って、
その彼氏に嫌がらせの限りをつくすしかないかしら


死んじゃえ委員会ってあなた、どうなの、それ。

ワタシ「いや、それはやめたほうが…

Y子「やっだー、冗談に決まってるじゃない。あははは

ワタシ、今すごくこのコーヒーをY子にぶっかけたい。
つーか、おめー、目がホンキだから怖えーんだよ。


ま、でも、しょうがないか、
お茶ごちそうになってるしってことで、

ワタシ「わかったわ、じゃあ何か考えましょ

と、ここでタバコ休憩。


数分後。

ワタシ「ねぇ、こんなのはどお?

Y子「え?なになに?

ワタシ「とりあえず、その男の彼氏をどうこうするんじゃなくて、
その男をあなたに夢中にさせればいいんでしょ?


Y子「まあ、そうね

てか、Y子ってば、
ホンキでその彼氏に嫌がらせすることしか考えてなかったのでは??

ワタシ「じゃあ今度会ったあと、メールするのよ。
”さようならもう会いません”って


Y子「え?やだ、なんでサヨナラしなきゃいけないの

ワタシ「違う違う、サヨナラって言われたら相手も気になるじゃない?
もし好きだったら引き止めたくなるものよ


Y子「もし引き止められなかったら?

ワタシ「諦めなさい。縁がなかったのよ


ここで、少し考えるY子。

Y子「で、連絡が来たらすぐ会えばいいの?

ワタシ「すぐ会ったりしたらだめ。それから数日は連絡を無視よ。そして

Y子「そして?

すごい食いつきのY子。怖い、口を閉じろ。


ワタシ「それからやっとメールするの。
金曜か土曜の夜なら会ってもいいよって


Y子「うーん、私、金曜も土曜も忙しいけど

ワタシ「バカね、例えばの話よ

やばい、なんかバカバカしくなってきた。
でも、もう一息よ、がんばれワタシ!!

ワタシ「で、相手がたとえ乗ってきてもあとで断るの。
やっぱ急な予定が入ったから無理って


Y子「ええ?どうして?

ワタシ「引っ張って気を持たせるのよ

きゃ、Y子の瞬き(まばたき)が止まった。


ワタシ「そして、1週間後くらいに、
土曜の夜は空いてますか?ってメール送るの。
ここは敬語を使うのよ。よそよそしいくらいに


Y子「なるほど

ワタシ「もしその人がほんとにY子のこと好きなら、
彼氏なんてほっといて会ってくれるわよ


Y子「やだ!私に夢中?トリコロール?

と、トリコロール??

ワタシ「たぶんね、たぶん。
ま、そういう作戦もあるってことで、がんばってみて


Y子「うん、なんだかもはや手に入れた気分になってきた

超笑顔のY子、怖い。

てか、冗談でしょ?
ワタシならこんな子、危なくて絶対付き合えやしないけど。

ま、そろそろコーヒーも空だし、

ワタシ「お茶ごちそうさま!じゃ、またねー!!

ってことで、Y子とはバイバイしてきた。


どうしよう。

なんだか適当に恋の駆け引き作戦を
アドバイスしちゃったけど、

ワタシ、Y子の恋の行方が、
俄然気になってきちゃったーー。


きゃは☆