オキャマ、バスに乗る
おはーよ。
前回は、前フリだけでビックリした人もいるみたいだけど、
なんだってありみたいな時代だからもたもたしてちゃ損だからA to Zだけじゃ足りなそうだから体で話そお!
って奈美恵も言ってたし、ね。
世の中いろいろあるってことよ。
知らないけど。
ということで、
続きだお!
思ったとおり、
バスはそんなに混んでなくて、
あまり後ろの方に座ると酔っちゃうから、
前の方にたくさん空いていた、優先席に座ったのね。
てか、優先席に座ったのはいいけど、
さすがに、携帯電話を使うのは気が引けるし、
IPODを取り出して、音楽を聴いていたの。
んで、なんとなく前方を見ると、
バックミラー越しに、バスの運転手と目が合うワタシ。
どうしよう。
運転手ってば、ヤバイくらいカッコイイ☆ミ
ま、どうしようって言ったところで、
どうしようもないんだけど。
それにしても、バスの運転手って、
タクシーの運転手並みに、くたびれたアルコール中っぽいオジサマのイメージが強かったけど、
こんなに若くてカワイイ子も紛れてるんだ?
何より、制服が似合ってるのがイイネ。
その制服は、
クロダさんなら「典型的に過ぎる!個性がない!」って批判しそうなほど、
紺色のありがちなデザインだけど、
帽子も顔のラインによく似合ってるし、
人を睨みつけるように見る冷たい表情が、カッコイイ☆ミ
きゃー!
冷たくしないでー!
って、エリコ with クランチも叫んでしまいそうなほど、
冷たい視線。
でも、それでいて、
高齢者が乗ってくると、やさしく声をかけてあげたりして、
そのギャップに今井メロ。
てか、ワタシ、
気づいたら、IPODの音楽止めてた。
だって、運転手さんのアナウンス聴きたいんだもん。
バスによっては、
自動音声のアナウンスだったりするんだろうけど、
この日は、このバスは、
イケメンドライバーの生アナウンスなの。
もしかして、ワタシに声を聴かせたいから?
なーんて、都合のいい勘違いをしてしまいそうなほど、
素敵な声。
声もカッコイイぞ☆ミ
これが、出川哲郎みたいだったりとか、
歌ってるときの米良さんみたいな感じだとサゲだけど、
このイケメン運転手の声は、
このままずっと走り続けて欲しいくらい、素敵。
気が付くと、いつの間にか、
どこかのバス停で、
結構な人数の人が乗り込んできたっぽい。
ちょうど帰宅時間に重なる頃だったせいか、
激混みとは言わないまでも、立つ人も何人か出るほどの混み具合。
でも、そんなこと、
夢見る少女のワタシには、関係のないこと。
前方のバックミラーを見れば、運転手さんと目が合うし、
きっと、カレも同じキモチなんだろうね。
たまーに、
恥ずかしくて目をそらすフリをしてみたり、
いろんなテクを織り交ぜるワタシ。
だてに30年も生きちゃいないよ?
でも、そんな、
簡単についていくほど安い女じゃないの。
ただ、強引にされたら、わかんない・・・。
って、誘われてないけど。
てか、気が付くと、
運転手さんてば、さっきよりも強い力でワタシを見てる。
すっごい目力。
マスカラは何を使ってるんですか?
つーか、何?
告白でもすんの?
やめてよー。みんな見てる前で恥ずかしいじゃんかー。
どうしよう、
ねるとんみたいに、「ゴメンナサイ」しちゃおうかな。あはは
なーんて思ってるところで、アナウンス。
告白ターーーイムッ。
「優先席は、お年寄りやお体の不自由な方にお譲りください…ナンチャラカンチャラ」
・・・。
・・・・・・・え?
ふと我に返って周りを見ると、
お年寄りが手すりにつかまって立ってるじゃないの。
マイガーーーッ!!
てか、やだ。ほんとゴメンナサイ。
いろんな意味で、「ゴメンナサイ」と言いたい。
やっと状況がつかめたワタシは、
恥ずかしさで顔を赤くしながらも、
お年寄りに声をかけて、席に座るように勧めてみる。
バックミラー越しに目が何度もあったのは、
運転手さんがワタシに席を譲るようにと訴えかけていたからなんだろうね。
ふぅ。
危うく騙されて恋に落ちるところだった。
てゆうか、
お年寄りからは、
もうすぐ目的地だからと席を辞退され、
行き場を失ったワタシは、
恋に落ちるより前に、バスから降りたくてしょうがなかった。
その後、二度とバックミラーを見ることがなかったのは、
言うまでもないですよね?
あは。涙色